「IE図」とは、問題解決学習において、問題の発見、明確化を行うために利用される図解の一種で、放送大学の川合先生、辰己先生、および小原がグループで開発・吟味したものです。
IE図は、問題の明確化の部分(左側)、思考の切り口である4W1H(中央ライン)およびそこから展開する「なぜなぜ」ツリー(右下)と「どうすれば」ツリー(右上)の大きな4つのパートにわかれます。
典型的な書き方の手順は、以下のとおりです。
1 まずは「問題発見」として「理想」と「現実」とのギャップを見つけ、左上と左下にそれぞれ記入します。
2 次に、「具体的な現実」を考えます。今、どのような状態なのかを客観的に見つめます。
3 なぜ、「具体的な現実」のような状態になっているのかを、4W1Hを切り口に考えます。
そのために、中央左右にある枠の中に、4W1Hを関係ありそうな順に左から入れていきます。
4 それぞれの切り口から、右下に、「なぜ具体的な現実」状態になっているのかを、ロジックツリーの要領で分析・展開し書き加えていきます。左側ほど、下の方まで線を引くと、干渉せずに展開できるかと思います。
5 4の分析をもとに、具体的な理想を設定します。
6 具体的な理想に近づけるにはどのようにしたら良いかというアイデアを、右下の原因に対応させるような形で右上に展開していきます。
このように、完成した姿が、「IE」の形に展開されていくので、「IE図」と呼んでいます。初めは「T」の字を横に倒した形を想い、「Tチャート」とも呼んでいました。
なお、この図は教育関係者の方を始め、どなたでも自由に利用していただいて構いません。感想・御意見を是非いただければ幸いです。
IE図(Tチャート):
T-chart.pdf